2019年03月24日

北爪宏幸『機動戦士ZガンダムDefine(15)』

〈2019年漫画感想13冊目〉
北爪宏幸『機動戦士ZガンダムDefine(15)』


水面下での争いが激化する『機動戦士ZガンダムDefine』の第15巻です。
シロッコとヤザンが邂逅し,事態が急変していく嚆矢となります。
その意味においてサラ・ザビアロフがかなり重要な役回りを担うのが面白い。
また,ティターンズも事実上地球連邦軍を傘下に収めることに成功しました。
情報操作により世論を掌握し,エゥーゴを追い詰めるジャミトフの政治手腕が大変良い。
そのジャミトフの秘書であるエリカも今後の動向が気になる人物となりそうです。
このように原作にはいない,或いは原作とはやや異なる役回りの人物が楽しいですね。
一方でまさに野獣の如き直感が冴えるヤザンも大変に好き。
ヤザンのヤザンなりの正義の在り方が如何に描かれるのか期待します。
戦闘は殆どない巻でしたが,冒頭の零式対ギャプラン3機の戦いは格好良かった。
原作では殆ど活躍のなかったゲーツ・キャパがきちんと機能しているように思います。
ロザミア,ミーガンとの三機編成からの散開も非常に魅力がありました。
そして,彼らを圧倒するクワトロ・バジーナの強さもたまらないものがあります。
ただ,エゥーゴよりも他の陣営のほうに面白さを感じるのですよね。
ジャミトフやバスクの在り様が丁寧に描かれていることもあるのでしょう。
人間関係がある程度固まったことで,いよいよキリマンジャロの戦いへと突入する筈。
キリマンジャロでの戦いが如何なる形で物語を織り込んでいくのか楽しみです。

(角川書店 2019年)

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2019年03月23日

Ark Performance『機動戦士ガンダムMSV-Rジョニー・ライデンの帰還(18)』

〈2019年漫画感想12冊目〉
Ark Performance『機動戦士ガンダムMSV-Rジョニー・ライデンの帰還(18)』


ヴァースキ大尉と専用ガンダムMK-IIが表紙の巻です。
彼の専用となるガンダムMk-IIが青色というのは趣があります。
かつてヤザン・ゲーブルが駆ったハンブラビの色ですからね。
ヴァースキと並び立つことでどこか凶悪な印象を受ける機体となっています。
因縁の深いガンダムMk-IIをヴァースキ大尉に提供するゴップ議長も人が悪い。
理由は並べていましたが,何らかの思惑はあってのことでありましょう。
FA-178のコンテナからもFAガンダムMk-IIということになるのかもしれません。
そして,リミアとアマリアもキマイラ隊のためのMS開発に着手を始めます。
前巻まででサングレ・アスルを巡る戦いが一段落ということで今回は戦闘はなし。
代わりに政治軍事ともに謀略が巡らされるのが面白い。
その渦中にあるアナハイムのフークバルト・サマターがいい味を出しています。
尤も,そのフークバルトよりもゴップ議長は一段上という印象でしたが。
また,茨の園が大きな役割を担って登場するのは嬉しい。
このあたりの細かな設定を拾い上げるのは非常に好感があります。
キマイラ側では新たにジェラルド・サカイが加入しました。
人的な強化はなされたので次は如何なるMSが配備されるかということでありましょう。
レッドがジョニー・ライデンならやはりジオン系のMSに搭乗して欲しいもの。
この時代であればザクIIIとかリゲルグあたりなら十分に戦える気がします。
ザビ家の復讐装置を巡る新たな展開が楽しみです。
最後に搭乗のレオポルド・フューゼラーが如何なる役割を担うかも期待しています。

(角川書店 2019年)

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2019年03月22日

土室圭『徒然日和(2)』

〈2019年漫画感想11冊目〉
土室圭『徒然日和(2)』


新たにかつて女子高生だった大人三人組も交えて描かれる微百合系日常漫画です。
前巻でも登場した川井先生と草壁先生が主人公格に昇格しました。
また,七椰の従姉の照子が新たに登場し賑やかになっています。
この三人は高校からの友達ということで,現役四人組とはまた違った関係が楽しい。
みんな美人なのだけれど,それぞれに残念な部分があるのが,却って愛おしいです。
特に煙草を咥えた姿にときめく照子が一番のお気に入りかなあ。
なんだかんだで面倒見がいいのも良い印象があります。
酔うと泣き上戸の絡み酒になる川井先生も可愛いなあ。
今巻では小春と真冬よりも七椰と実里のほうが目立っていたのは気のせいか。
特に七椰の魅力が存分に描かれていたように思います。
お母さんを早くに亡くした実里を支える姿が印象深い。
普段の姿からは見せない七椰の優しさを語る実里の姿が良かったです。
その実里と真冬のふたりが喫茶店に行くお話も大変良かった。
普段は行かない喫茶店で妙にテンションの上がる実里が素敵でありました。
一番は四人で海に行くお話かなあ。
割と思い付きで行動する七椰にみんなが引っ張られるのが楽しいです。
個人的にはもう少し大人組と現役組の絡みがあって欲しかったかなあ。
登場人物が増えたことで,意外な組み合わせも今後期待出来そうです。
季節感を交えながらの情景も愛おしい。
この優しい世界にいつまでも浸っていたいと思わされます。

(一迅社 2019年)

タグ:土室圭
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2019年03月21日

山田果苗『東京城址高生(2)』

〈2019年漫画感想10冊目〉
山田果苗『東京城址高生(2)』


美音とあゆりのふたりが東京都内の城址を巡る漫画の第2巻。
城址巡りの楽しさに目覚めたあゆりの城址散策部創部への奮闘ぶりが良いです。
その創部の妨げとなる生徒会長の紀沙のいい性格は好み。
尤も,紀沙ですら手を焼く美音が最強の存在ということかもしれませんが。
紆余曲折ありながら創部に漕ぎ着けたのは重畳であります。
紀沙は流石に入部しなかったのですが,今後も出番があるといいなあ。
そして,新たに加わった1年生の亜子が大変可愛いです。
美音ともあゆりとも紀沙とも異なる天真爛漫さが素敵。
後輩らしく元気いっぱいなところも好感度が高いです。
今回の舞台となるのは渋谷城,高幡城,平山城,本郷城,松本城。
夏合宿ということで遂に東京を飛び出しての展開が楽しい。
東京でも城址でもないので本筋からはやや脱線している気もします。
そして松本城以外の4つはいずれも知らない城ばかりでした。
いずれも行き易そうなので,足を運ぶのもいいかもしれません。
登場人物の魅力だけでなく,きちんと城址の魅力が伝わるのが嬉しいです。
まあ,一番好きなのは残念な時のあゆりを見る美音の顔なんですけれどね。
今後も様々なお城を紹介して欲しいものです。

(角川書店 2019年)

タグ:山田果苗
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村山慶『セントールの悩み(18)』

〈2019年漫画感想9冊目〉
村山慶『セントールの悩み(18)』


人馬や竜人,翼人,人魚らが織りなす架空の人類史の第18巻。
と言っても,堅苦しさは微塵もなく可愛い女の子の日常を愛でる作品です。
一部に思わせぶりな設定が語られる回もあるのは興味深い。
まあ,本当に思わせぶりなだけで終わってしまうことも多々ありますが。
基本的に物語性はなく,異形の美少女たちの日常風景が描かれます。
以前に比べて主人公の姫乃の出番が減っている感はありますね。
代わって,三つ子のちーちゃんやすえちゃん,紫乃らが活躍しています。
ただ,やっぱり一番好きなのは委員長こと真奈美かなあ。
ちーちゃんやすえちゃんの姉ということで出番が優遇されている気がします。
今巻には体育祭のお話が収録されており,普段とは異なる衣装が嬉しい。
チアリーダーの真奈美や学ラン姿の姫あたりは非常に眼福でありました。
また,天音の主人公回も面白かった。
姫や羌子に甘える姿が実に可愛かった。
尤も,彼女の本質はその後のある意味凶暴な姿なのでしょうけれども。
獣人たちの織り成す架空の人類史という思考実験的な側面も楽しい。
今後も末永く続いて欲しい作品です。

(徳間書店 2019年)

タグ:村山慶
posted by 森山樹 at 10:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画感想