2015年09月30日

購入記録(2015.09.30)

高尾じんぐ くーねるまるた(7) 小学館 ¥596
宮尾岳 アオバ自転車店へようこそ!(12) 少年画報社 ¥610

『くーねるまるた』は描き下ろしの掌篇の収録が嬉しい。
神永さんの出番も今巻は多くて満足です。
表紙の白無垢姿のマルタにもときめきますね。
来月も新刊が刊行されるみたい。
盛岡旅行篇は次巻に収録されるようです。
『アオバ自転車店へようこそ!』はまだ未読。
いつも通りの優しい雰囲気でありましょう。
安心して読むことが出来る作品です。

〈2015年漫画購入覚書〉 計159冊
posted by 森山樹 at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 購入記録

羽海野チカ『3月のライオン(11)』

〈2015年漫画感想24冊目〉
羽海野チカ『3月のライオン(11)』


 19歳の天才プロ棋士を主人公とした将棋を媒介とした青春漫画の第11巻。前巻から引き続く川本家の騒動が描かれます。あかりやひなたらの心を深く傷付けながらも一応は終結したということでいいのかしら。あかりたちの父が見せる清々しいまでの屑ぶりが吐き気を催す程でありました。此処まで憤りを感じる登場人物というのもそうはいない気がします。毅然とした対応,或いは単純に空気を読めないだけかもしれませんが,いずれにせよ零の存在が大きかったのは事実。また,あかりたちのおばさんの素敵なおばさんぶりが大変素敵でありました。空回りしている感もありますが,林田先生もいい味を出しています。大人たちがきちんとした大人の務めを果たすことであかりたちの父の屑ぶりが余計に際立ってしまうのも事実ではありますけれども。但し,彼の場当たり的で,しかし打算的な考え方は誰もが有しているもの。或る意味では彼に対する嫌悪感は同族に対する生理的なものに由来するのかもしれません。とは言え,あかりたちに告げた最後の残酷な一言は許し難いです。

 将棋の方では藤本雷堂棋竜との対局が面白かった。彼の放言は割と好きです。実力に裏付けられるが故の放言ですしね。但し,零は殆ど相手にしていないので,一方的に藤本棋竜が喋り倒すだけになってしまっていましたけれども。零を弄るのに夢中になって,龍馬を奪われる迂闊なところも楽しい。これで宗谷名人や柳原棋匠らと並ぶ実力者というのですから,たまりません。今後も折に触れて零の前に立ちはだかる厚い壁となってくるのでしょう。今巻ではあかりたちの父との対決が中心だったということもあって,将棋の対局は少なめ。個人的にはやはり将棋をもうちょっと多めに扱って欲しいものであります。本篇で二海堂の出番が全くなかったのも寂しいですしね。島田八段も扱い悪かったしなあ。まあ,川本家の騒動が一段落したことで,次巻は将棋の描写が多めになることでありましょう。零によるあかりさんの婿探しが本格化する予感もありますけれども。なお,今巻に収録の「ファイター」は零が幼少期から現在に至る迄を振り返る番外篇。彼にとって如何に将棋というものが大きな存在であったのかということがよく分かります。彼にとって将棋は人間関係とほぼ同意であるのですよね。孤独だった彼が将棋を通じて同じ方向を旅する仲間を得られたというのが本当に嬉しい。そして,恐らくは川本家の人たちは将棋を通じずに初めて触れ合えた人たちなのでありましょう。零が彼女たちを大切にするというのはよく分かります。

 相変わらず,心に静かに染入る物語でありました。特に今巻は本来自分の好みの範疇から外れるお話だったにも関わらず,きちんと読ませるのが素晴らしい。ただ,やはり個人的には将棋の対局を通じての相手との心の触れあいこそを望んでいます。というよりも,対局する棋士たちの内面に触れる描写が好きなのですよね。以前の柳原棋匠や土橋九段,或いは滑川七段などの物語が特に好き。零を永遠の好敵手と定める二海堂とのタイトル戦での対局もいつかは見たいもの。そして,再びの宗谷名人との戦いも。今後は将棋の対局を中心に描く方向に回帰して欲しいなあと思います。川本家との心の交流もそれはそれで楽しいのですけれどね。
タグ:羽海野チカ
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2015年09月28日

月刊アフタヌーン2015年11月号



〈波よ聞いてくれ〉
 かつての恋人である光雄と再会したミナレ。最初は殺害を考える程に憎んでいた光雄に対して,徐々に心を許し始めるミナレが可愛い。基本的には,というか,完全に情に絆され易い女性なのですよね。藻岩山周辺を舞台とした胡乱な恋の行く末が気になります。

〈おおきく振りかぶって〉
 百枝コーチからの指導を受ける三橋とそれを見守る阿部,田島,泉。左右,前後,内外のバランスを指摘する百枝コーチの理論が面白い。事実上,この説明だけで一話を費やしていますね。百枝コーチの指導に愕然とする阿部の表情が面白かったです。これが三橋の能力を更に高めることに繋がって欲しいものです。

〈パラダイスレジデンス〉
 夏休み終了。二学期の開始とともに寮の閉鎖騒動が持ち上がります。味方の筈の学園理事長が倒れて,その娘が代行となったのが騒動の発端。立場上,ミンチン先生も寮生の味方をすることは出来ない危機的な状況。さて,これからどうなるのでしょうか。

〈げんしけん二代目〉
 遂に矢島の想いを知って動揺する波戸くん。吉武さんの動向も気になるところ。一方の斑目はスーと組むことになりました。日光東照宮を舞台とした混沌とした人間関係もいよいよ最終地点に向かいつつあります。どういう決着になるのか,全く予想はつかないけれども。いずれにせよ,波戸くんが鍵を握っている感はあります。

〈マージナル・オペレーション〉
 日本政府からの依頼が解除されたことで出国へと向かうアラタたち。その前に犯罪組織との決着をつけるべく襲撃を行います。エルフことソフィアも仲間に加えての作戦行動開始。先ずは序盤を圧倒し,組織の首魁との交渉開始。無事に子供たちへの犠牲なく出国出来るのか緊張が走ります。

〈ヴィンランド・サガ〉
 ヒルドの過去篇の続き。何処までも過酷な運命を背負う彼女が悲しい。命を救われた老猟師に弟子入りし,狩猟の技術を仕込まれます。その中で弩を自ら再現してしまう器用さが素晴らしい。しかし,師である老猟師は熊によって命を絶たれ,ヒルドは怒りを捨て去ることは出来ませんでした。そろそろトルフィンとの対決に戻るかな。ヒルドはこのまま退場して欲しくないのだけれども。仲間となるのは難しい気もします。

〈宝石の国〉
 フォスフォライトの顔を見て逃げ出すシンシャが可愛い。確かに嫌な予感はするよね。但し,フォスが提示した新しい仕事には関心を示した模様。金剛先生の秘密に迫る中で月人の矢に貫かれるフォス。相変わらず,展開が目まぐるしく変わります。

〈天地明察〉
 大和暦ではなく,大統暦の採用が決まった改暦の儀。しかし,上奏を諦めない春海は謎の公家と引き合わされることになります。碁打ちの中で大和暦の有用性を語る春海にその公家,時の関白である一条冬経は全面的な賛意を見せます。次回は遂に最終回。改暦に掛けた春海とその周囲の人たちの想いが結実するときです。楽しみ。
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2015年09月27日

購入記録(2015.09.27)

小沢かな ブルーサーマル(1) 新潮社 ¥626
安藤慈朗 ストレイジ(1) 新潮社 ¥626

どちらも月刊@バンチ誌で連載中の作品です。
『ブルーサーマル』は大学の航空部を舞台とした青春スポーツ漫画。
@バンチ誌には珍しいスポーツを扱った作品です。
グライダーというのがらしいといえばらしいのだけど。
新たな知識が得られて面白いです。
『ストレイジ』は警察漫画。
眼球に残された記憶を武器に事件に立ち向かう刑事が主人公。
猟奇的な犯罪が扱われるので好き嫌いは分かれそうかなあ。
個人的には割と好みであります。

〈2015年漫画購入覚書〉 計157冊
posted by 森山樹 at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 購入記録

2015年09月26日

都戸利津『嘘解きレトリック(5)』

〈2015年漫画感想23冊目〉
都戸利津『嘘解きレトリック(5)』


 昭和初年を舞台とした路地裏探偵活劇の第5巻。今巻も日常の謎を追いながら,左右馬と鹿乃子,そして周囲の人たちの優しい生活が描かれます。今後に尾を引きそうな物語があったのも面白い。また,鹿乃子の母親の登場も大きかった。互いに優し過ぎて不器用なふたりが微笑ましいです。擦れ違いから生じた蟠りが解消されたのが嬉しい。素敵な女性でありますので,再登場も期待したいもの。また,相変わらず登場する食べ物が実に美味しそう。特に冒頭の茄子尽くし料理はたまらないものがありました。焼き茄子と油揚げの生姜丼が食べたいです。ミステリィとしては物足りない部分もありますが,物語は素敵なものばかり。嘘を聞き分けることが出来る鹿乃子の能力が上手く機能しています。或る種の心障でもあったその能力を上手に扱えるようになったことに安堵します。左右馬との出逢いは本当に僥倖というべきでありましょう。そういえば,馨の出番が全くなかったのは残念かなあ。

 収録されているのは全部で5話。但し,第二十二話と第二十三話,第二十四話と第二十五話は連続しているので,事実上はみっつの物語ということになります。どれも素敵な物語ばかりですが,やはり鹿乃子に母親が会いに来るお話が一等好き。最後の鹿乃子の満面の笑顔がたまりません。花が咲いたような,という比喩を使いたくなってしまうくらい。これで鹿乃子の心の片隅に残っていた淀みは解消されたということになるのでしょう。また,お食事亭くら田に姿を見せる怪しい客の正体を追う第二十一話は如何にも本作らしい事件に思えます。ミステリィとしては他愛もないのだけれど,この優しい視線がたまらなく好き。気遣い屋の紅子さんが可愛過ぎます。是非ともこのまま九十九町に居ついて,折に触れては顔を覗かせて欲しいものです。そして,第二十四話と第二十五話は駆け落ちした名家の娘の遺児に纏わる物語。今巻唯一の探偵ものといっていい感じがします。娘への母の想いが途切れていた縁を再び結び直すというのが素敵です。そして,注目したいのは鹿乃子の嘘を聞き分ける能力に気付いているかのように思える謎の青年の登場。決して単なる悪党には思えないのですが,遺児を騙っていたのは事実。とは言え,遺産が目的という風にも見えませんでした。また,真実の遺児が見つかった際に彼が発した言葉に嘘がなかったことは間違いありません。いずれにせよ,今後の再登場を楽しみにしたいと思います。物語には殆ど絡まなかったけれど,美禰子さんの可愛らしさも秀逸でした。迂闊なところも含めて大変好み。彼女の再登場もぜひお願いしたいものです。

 相変わらずの優しい雰囲気がたまらなく素敵な巻でありました。鹿乃子の蟠りに決着がついたのも良かった。これで鹿乃子篇は一応の終了ということで,今後は左右馬篇へと移行するようです。確かに左右馬はまだよく分からない部分が多いですからね。複雑な過去を背負っているようにも見受けられますけれども。左右馬が中心になるということで馨と雅の端崎姉弟の活躍も十分に有り得そう。特に左右馬が苦手とする雅は素敵な女性なので,その働きを楽しみにしたいと思います。いずれにせよ,鹿乃子篇が左右馬篇になったからといって,物語の雰囲気は変わらぬ筈。これまでどおりの優しい物語を期待します。
タグ:都戸利津
posted by 森山樹 at 07:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画感想